ニコンのZシリーズミラーレスカメラを手にしたものの、長年愛用してきたFマウントレンズや、中古市場に豊富に存在する魅力的なレンズ資産を活かせないかとお考えではありませんか?
本記事では、プロ記者の私が、多くの方が抱える「そもそもFマウントは互換性がある?」「ZマウントのレンズはFマウントと互換性がある?」といった根本的な疑問に、構造的な観点から明確にお答えします。
ニコンのZマウントとFマウントの違いを比較しつつ、ニコンFマウントをZマウントに変換するにはどうすればよいのか、その具体的なZマウントとFマウントの変換方法を詳しく解説します。
また、ニコンミラーレスでFマウントレンズを使う際のFマウントのメリットは何か、そして最も気になるZマウントとFマウントで画質に違いはあるのかという点も、性能への影響を含めて深掘りします。この記事を読めば、ニコンのマウントアダプター FTZについて、そして最新のマウントアダプター FTZ IIの性能と特徴、さらにはNikon FTZとFTZ2の違いは何ですか?という具体的な疑問まで、ニコンFマウントアダプターの正しい使い方を含めて全てがクリアになるでしょう。
目次
ニコンZとFマウントの互換性、その基本を解説

- ニコンのZマウントとFマウントの違いを比較
- そもそもFマウントは互換性がありますか?
- ZマウントレンズはFマウントと互換性がありますか?
- ニコンFマウントをZマウントに変換するには
- Fマウントレンズを利用するメリットは?
- ニコンミラーレスでFマウントレンズを使う方法
ニコンのZマウントとFマウントの違いを比較
ニコンのカメラシステムを深く理解する上で、ZマウントとFマウントの設計思想の違いを把握することは非常に重要です。この二つのマウントは、単にミラーレス用か一眼レフ用かというだけでなく、光学技術の進化を背景にした根本的な思想の違いがあります。
その最も象徴的な違いが、マウントの内径とフランジバック(マウントの金属面からセンサーまでの物理的な距離)に現れています。これらの数値が、レンズ設計の自由度、ひいては描写性能そのものを決定づけているのです。
項目 | Zマウント (ミラーレス用) | Fマウント (一眼レフ用) |
---|---|---|
採用カメラ | Z 9, Z 8, Z 7II, Z 6II, Z f, Z 50 など | D6, D850, D780, D500 など |
マウント内径 | 55mm (フルサイズ用で最大級) | 44mm |
フランジバック | 16mm (非常に短い) | 46.5mm |
通信システム | 新開発の大容量・高速双方向通信 | 長年の歴史を持つ従来規格 |
Zマウントの「大口径・ショートフランジバック」がもたらす革新
Zマウントの大口径(55mm)とショートフランジバック(16mm)という組み合わせは、レンズ設計における制約を大幅に取り払いました。レンズの後玉(最もセンサーに近いレンズ)を大きく、そしてセンサーに近づけて配置できるため、光をより効率的かつ均質にセンサー全体へ届けることが可能です。これが、NIKKOR Zレンズの持つ、画像の隅々までシャープで歪みの少ない圧倒的な解像感や、口径食の少ない美しい玉ボケ表現の源泉となっています。
一方、Fマウントはフィルム時代から続く歴史ある規格です。一眼レフの心臓部であるミラー駆動ユニットを内蔵する必要があったため、どうしてもフランジバックを長くせざるを得ませんでした。
この物理的な違いが、ZマウントとFマウントの間に直接的な互換性が存在しない決定的な理由です。この問題を技術的に解決し、二つの世界を繋ぐのがマウントアダプターの役割なのです。
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そもそもFマウントは互換性がありますか?

結論から申し上げると、Fマウント規格のレンズとZマウント規格のカメラボディの間に、直接的な物理的・電子的互換性はありません。前項で解説した通り、マウントの口径やフランジバックといった機械的な規格が全く異なるため、アダプターなしにFマウントレンズをZシリーズのカメラに装着することは不可能です。
しかし、これは「Fマウントレンズという膨大なレンズ資産がZシリーズで使えない」ということを意味しません。ニコンは、長年のFマウントユーザーがスムーズにZシステムへ移行できるよう、また、Zシリーズからカメラを始めたユーザーがFマウントの多様なレンズを楽しめるように、純正の「マウントアダプターFTZ」および、その改良版である「FTZ II」を用意しています。
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「互換性はないが、純正アダプターを介することで互換性が生まれる」と理解するのが最も正確です。ニコンが60年以上にわたって築き上げてきたFマウントという巨大なレンズ資産と、最新のZシステムを繋ぐための公式な「架け橋」、それがマウントアダプターFTZシリーズなのです。
このアダプターは、単に物理的な形状を合わせるだけではありません。内部に電子接点を備え、レンズとボディ間で電気信号を中継することで、多くのFマウントレンズに搭載されたオートフォーカス(AF)や自動露出(AE)、レンズ内手ブレ補正(VR)といった重要な機能をZシリーズカメラでも利用可能にしています。
全てのFマウントレンズで全機能が使えるわけではない点に注意
注意点として、非常に古いタイプのFマウントレンズ(非Ai方式など)や、一部のサードパーティー製レンズでは、機能に制限があったり、AFが動作しなかったりする場合があります。特に、レンズ本体にAF駆動用のモーターを持たない旧式の「AF Nikkor(Dタイプなど)」は、ZシリーズではAFが動作せず、マニュアルフォーカスでの使用に限定されます。これはZシリーズのボディ側がレンズ駆動用のモーター(カプラー)を持たないためです。
ZマウントレンズはFマウントと互換性がありますか?

こちらの疑問に対する答えは、残念ながら「いいえ、互換性は一切ありません」となります。そして、技術的な観点から、将来的にアダプターが開発されて互換性が生まれる可能性もありません。
その理由は、両マウントの「フランジバック」の長さにあります。何度か触れている通り、フランジバックはマウント面からセンサーまでの物理的な距離を指します。
- Zマウントのフランジバック:16mm
- Fマウントのフランジバック:46.5mm
Zマウントレンズは、この非常に短い16mmという距離でピントが合うように光学設計されています。このレンズを、フランジバックが46.5mmもあるFマウントの一眼レフカメラに取り付けようとすると、レンズ全体をボディの奥深くに潜り込ませる必要があります。しかし、一眼レフのボディ内部には、光をファインダーに導くための「ミラー」と、それを作動させるための「ミラーボックス」という機構が鎮座しており、物理的にレンズを配置するスペースが存在しないのです。
アダプターの役割は「延長」のみ
マウントアダプターは、フランジバックが長いレンズ(Fマウント)を、フランジバックが短いボディ(Zマウント)に取り付ける際に、その差額(46.5mm - 16mm = 30.5mm)を埋めるための「精密な延長筒」として機能します。しかしその逆、つまりフランジバックが短いレンズを、より長いボディに適合させるために距離を「短縮」するアダプターは、物理法則を無視しない限り作ることはできません。
したがって、NIKKOR ZレンズはZシリーズのミラーレスカメラ専用のレンズ群であり、Fマウントの一眼レフカメラで利用することは不可能です。将来的に一眼レフとミラーレスの併用や、一眼レフへの回帰を少しでも考えている場合、この点はレンズ資産を構築する上で非常に重要な知識となります。
ニコンFマウントをZマウントに変換するには

お使いのニコンFマウントレンズを、Z 8やZ fといった最新のZマウントミラーレスカメラで心ゆくまで楽しむための方法は、極めてシンプルです。それは、ニコンが公式に提供している純正マウントアダプター「FTZ」またはその後継機「FTZ II」を使用することです。
これが唯一の公式な手段であり、NIKKORレンズの持つ光学性能を100%引き出すための最も信頼できる方法です。ニコン自身が設計・製造しているため、レンズとボディ間の通信プロトコルは完璧に翻訳され、AFの速度や精度、AEの安定性、VR機構の連動など、全ての機能が最適化されています。
市場には、より安価なサードパーティー製マウントアダプターも存在します。しかし、それらの多くは電子接点を持たない単純な筒であり、絞りもピントも全て手動で操作する「マニュアルアダプター」です。これは特定の撮影目的には有効ですが、一般的な撮影には不便が伴います。また、電子接点を持つサードパーティー製品も稀にありますが、以下のようなリスクを内包しています。
- AF性能の不安定さ:AF速度が遅い、精度が低い、特定の条件下で動作しない等の可能性があります。
- 将来性の欠如:カメラのファームウェアがアップデートされた際に、アダプターが認識されなくなるリスクがあります。
- 機材へのダメージリスク:精度が低い製品の場合、マウント部分を傷つけたり、電気的なトラブルを引き起こしたりする可能性もゼロではありません。
結論:変換には「純正アダプター」一択
大切なカメラとレンズを保護し、ストレスのない快適な撮影体験を得るためには、変換には迷うことなくニコン純正のFTZまたはFTZ IIを選ぶことを強く推奨します。これにより、あなたが大切にしてきたFマウントレンズ群が、最新のZシリーズカメラの上で新たな輝きを放つことになるでしょう。
Fマウントレンズを利用するメリットは?

最新のNIKKOR Zレンズが、その素晴らしい描写性能で高い評価を得ている一方で、マウントアダプターを介して旧来のFマウントレンズを積極的に利用することには、それを補って余りある大きなメリットが存在します。
1. 圧倒的なレンズの選択肢という「歴史的資産」
Fマウントは1959年のニコンF登場以来、60年以上にわたってニコンの一眼レフを支えてきた規格です。その間にニコン自身や、シグマ、タムロンといったサードパーティーから文字通り膨大な種類のレンズが発売されてきました。現行Zマウントにはまだラインナップされていない、魚眼レンズ、高性能なマクロレンズ、そして被写体の前後ボケを自在にコントロールできるDC(Defocus-image Control)レンズのような、個性的で特殊なレンズも多数存在します。この「歴史的資産」ともいえる豊富な選択肢の中から、自分の表現に最適な一本を探し出す旅は、Fマウントならではの奥深い楽しみです。
2. 高いコストパフォーマンスによる「表現の拡張」
Fマウントレンズは、中古市場での流通量が非常に多く、かつてはプロの現場で活躍した高性能なレンズを、驚くほどリーズナブルな価格で手に入れることが可能です。例えば、銘玉として名高い「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED」のような大三元ズームレンズも、Zマウント版に比べてはるかに少ない投資で導入できます。これにより、写真表現の幅を低予算で大きく広げることができ、これまで挑戦できなかったジャンルの撮影にも踏み出しやすくなります。
3. デジタルとは異なる「レンズの味」という魅力
完璧な描写を目指して設計された現代のデジタルレンズとは異なり、フィルム時代のレンズや一世代前のレンズには、独特の「味」があります。例えば、オールドレンズ特有の柔らかく階調豊かな描写、逆光時に現れる個性的なフレアやゴーストは、意図的に使うことで作品に深みと温かみを与えることができます。Fマウントには、そうした魅力的な「銘玉」と呼ばれるレンズが数多く眠っているのです。
Zシリーズのカメラが持つ優れた5軸ボディ内手ブレ補正や高感度耐性と組み合わせることで、これまで三脚必須で扱いにくかった手ブレ補正なしの大口径オールドレンズも、手持ちで軽快に撮影できます。まさに、最新のデジタル技術で、歴史に埋もれた名玉を現代に蘇らせる体験と言えるでしょう。
ニコンミラーレスでFマウントレンズを使う方法

ニコンのZシリーズミラーレスカメラで、Fマウントレンズを実際に使用する手順は非常に簡単で、デジタル機器に不慣れな方でも直感的に行うことができます。
基本的な装着手順
ステップ1:マウントアダプターをカメラボディに装着する
まず、カメラの電源がオフになっていることを確認し、ボディキャップを反時計回りに回して取り外します。次に、マウントアダプターFTZ(またはFTZ II)の白い指標と、カメラボディの白いマウント指標を合わせ、アダプターを置きます。その後、カチッとしっかりロックされる音がするまで、アダプターを時計回りに回転させてください。
ステップ2:Fマウントレンズをアダプターに装着する
次に、マウントアダプターのレンズ側キャップ(黒色)を外し、使用したいFマウントレンズのリアキャップも外します。アダプターの白い指標と、レンズ側のマウント指標(レンズによって点が打ってある位置が異なります)を合わせ、カチッと音がするまでレンズを反時計回りに回転させて装着します。
取り付ける際は「アダプターを先にボディへ取り付ける」のが基本です。レンズとアダプターを先に結合してからボディに装着することも可能ですが、特に重量のあるレンズの場合、マウント接点への負担を軽減し、より安全に装着するためにこの順番が推奨されています。
これで物理的な準備は完了です。AF-SやAF-PといったAFモーター内蔵レンズであれば、カメラの電源を入れるだけで、Zマウントレンズとほぼ同じ感覚でオートフォーカス撮影が楽しめます。
【重要】非CPUレンズ(古いMFレンズなど)を使う場合
Ai NikkorレンズなどのCPUが搭載されていないマニュアルフォーカスレンズを使用する場合、カメラはそのレンズが「何ミリの、F値がいくつのレンズ」なのかを認識できません。そのため、カメラ側でレンズ情報を手動で登録する作業が必要です。
カメラのセットアップメニュー内にある「レンズ情報手動設定」の項目を選び、使用するレンズの「焦点距離」と「開放絞り値」を登録してください。この一手間を加えることで、ボディ内手ブレ補正がその焦点距離に最適化されて正しく機能するようになり、撮影した画像のExifデータ(撮影情報)にも焦点距離や絞り値が正確に記録されるようになります。このデータは後の写真管理において非常に役立ちます。
FTZで変わるニコンZ・Fマウントの互換性

- ニコンのマウントアダプターFTZについて
- マウントアダプターFTZ IIの性能と特徴
- Nikon FTZとFTZ2の違いは何ですか?
- ZマウントとFマウントで画質に違いはある?
- ニコンZマウントとFマウントの互換性まとめ
ニコンのマウントアダプターFTZについて
マウントアダプターFTZは、2018年にニコンが初のフルサイズミラーレスZシリーズを発表した際に、同時に登場した初代の純正マウントアダプターです。長年のニコン一眼レフユーザーが、その膨大なFマウントレンズ資産を活かしながら新しいZシステムへスムーズに移行できるよう設計された、まさに「橋渡し」となる重要なアクセサリーです。
外観上の最大の特徴は、アダプター下部に大きく張り出した三脚座が一体化されている点です。これは、例えば「AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR」のような大型超望遠レンズを使用した際に、重量バランスを最適化し、カメラボディ側のマウント部へかかる負荷を軽減するためのものです。三脚に取り付けた際の重心が安定し、安心して撮影に集中できます。
初代FTZの主な特徴
- 一体型の三脚座:重量級の望遠レンズ使用時に、三脚上での安定したバランスを提供します。
- 堅牢な設計:主要部分に軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金を採用し、防塵防滴に配慮したシーリングも施されており、プロの過酷な使用にも耐えうるタフな作りです。
- 幅広いレンズ互換性:ニコンの公式サイトによると、モーターを内蔵するAF-P、AF-S、AF-Iレンズ合計90種以上でAE/AF撮影が可能。さらにAI NIKKOR以降の約360種にも及ぶNIKKOR FレンズでAE撮影(絞り優先オートやマニュアル露出)に対応しています。
この三脚座は、特定の用途では大きなメリットとなる一方、小型の単焦点レンズを装着した際や、縦位置グリップ一体型のカメラ(Z 9など)に装着した際には、その突起がグリップの邪魔になったり、クイックシュープレートと干渉したりするというデメリットも指摘されていました。この点が、後継モデルであるFTZ IIが開発される大きな動機となりました。
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マウントアダプターFTZ IIの性能と特徴

マウントアダプターFTZ IIは、2021年に発売された第二世代のアダプターです。初代FTZで得られたユーザーからの様々なフィードバックを反映し、特に取り回しの良さを劇的に向上させるための改良が施されています。
その最大かつ最も重要な変更点は、ユーザーから改善の要望が多かった三脚座を完全に廃止し、デザインを円筒形に近づけ、大幅にスリム化したことです。これにより、初代FTZが抱えていた物理的な干渉の問題がほぼ解消され、あらゆる撮影スタイルで快適に使用できるようになりました。
FTZ IIの主な特徴と進化したメリット
- 突起のない洗練されたデザイン:三脚座がなくなったことで、カメラの底面がフラットになり、地面に直接置いた際の安定性が向上しました。特にZ 9や、縦位置グリップを装着したZ 8/Z 6IIIなどでの縦位置撮影時に、指がアダプターに干渉することなく、深くしっかりとグリップできます。
- アクセサリーとの高い親和性:動画撮影で多用されるリグやケージ、あるいはアルカスイス互換のL字プレートなど、様々なカメラアクセサリーとの物理的な干渉がなくなりました。
- さらなる軽量化:初代FTZ(公称値 約135g)からFTZ II(公称値 約125g)へと、約10gの軽量化を実現。わずかな差ですが、機材全体の軽量化に貢献します。
- 初代と完全に同等の光学・電子性能:最も重要な点として、レンズとの互換性、オートフォーカスの速度・精度、自動露出の安定性、そして防塵防滴性能といった基本性能は、初代FTZと全く同じです。性能を一切犠牲にすることなく、使い勝手だけを向上させています。
これから新たにマウントアダプターを購入するのであれば、特別な理由がない限り、あらゆる面で洗練されたFTZ IIが最も賢明な選択と言えるでしょう。
Nikon FTZとFTZ2の違いは何ですか?

「FTZとFTZ II、結局どちらを選べばいいのか?」この疑問に対する答えは非常に明確です。なぜなら、両者の違いは「三脚座の有無」という物理的なデザインのみであり、アダプターとしての基本性能(レンズ互換性、AF/AE性能)は全く同一だからです。
どちらのモデルを選ぶべきかを判断するために、両者の違いを以下の表で詳しく比較してみましょう。
比較項目 | マウントアダプター FTZ (初代) | マウントアダプター FTZ II (第二世代) |
---|---|---|
三脚座 | あり (アダプター下部に一体化) | なし |
デザイン | 下部に大きな突起があり、かさばる印象 | 突起のないスリムな円筒形でコンパクト |
重量 | 約135g | 約125g (約10g軽量) |
縦位置グリップとの相性 | グリップ時に指が干渉し、握りにくい場合がある | 全く干渉せず、快適なグリップ感 |
アクセサリーとの干渉 | 一部のクイックシューやリグと干渉する可能性あり | ほぼ全てのアクセサリーと干渉しない |
レンズ互換性 | 同等 | 同等 |
AF/AE/VR性能 | 同等 | 同等 |
あなたの撮影スタイルに合うのはどちら?
FTZ IIが最適な方
基本的には、これから新規で購入するほぼ全ての方にFTZ IIをおすすめします。特に、縦位置グリップを多用する方(Z 9, Z 8ユーザーなど)、動画撮影でリグを組む方、少しでも機材をコンパクトにしたい方にとっては、FTZ II以外の選択肢はないと言っても過言ではありません。
FTZが選択肢になりうる方
唯一、FTZが選択肢となるのは、中古市場で非常に安価に(FTZ IIとの価格差が大きく)見つけられた場合です。三脚座のない望遠レンズを多用し、アダプター側の三脚座を活用したいというニッチなニーズには応えられますが、汎用性ではFTZ IIに大きく劣ります。
新品で購入する場合、両者の価格差はそれほど大きくありません。長期的な使い勝手と快適性を考慮すれば、その差額を支払ってでもFTZ IIを選ぶ価値は十分にあると判断できるでしょう。
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ZマウントとFマウントで画質に違いはある?

マウントアダプターをカメラとレンズの間に挟むことに対して、多くのユーザーが抱く最大の懸念は「画質の低下」です。特に、高画素なZシリーズのカメラで、その性能がスポイルされてしまうのではないかと心配になるのは当然のことです。
しかし、結論から言うと、ニコン純正マウントアダプターFTZおよびFTZ IIの使用によって、画質が直接的に低下することは光学的にはあり得ません。
その理由は極めて明快で、アダプターの内部にはレンズやコーティングが施されたガラスといった、光に影響を与える光学系パーツが一切含まれていないためです。FTZアダプターは、FマウントとZマウントのフランジバックの差を物理的に埋めるための、高精度に設計された「金属製の延長筒」であり、レンズとボディ間の電気信号を正確に中継する電子基板が内蔵されているに過ぎません。
レンズが捉えた光の情報は、アダプター内部では一切加工されることなく、100%そのままの状態でイメージセンサーに届けられます。したがって、最終的に得られる写真の画質(解像感、色収差、歪曲など)は、完全に使用するFマウントレンズそのものの光学性能に依存するのです。
AF性能や手ブレ補正への影響は限りなく小さい
画質は同じでも、AFの速度や精度に影響が出るのではないかという懸念もあります。これに関しては、ニコンの公式情報で互換性がうたわれているレンズであれば、心配はほとんど不要です。
- AF-S、AF-Pレンズ:これらの最新世代のモーター内蔵レンズであれば、一眼レフで使用した場合と同等、あるいはZシリーズの像面位相差AFシステムの恩恵を受けて、より高速かつ高精度に動作することがほとんどです。Zシリーズの強力な瞳AFや動物AFといった最新の被写体認識機能も、Fマウントレンズで全く問題なく使用できます。(出典:株式会社ニコンイメージングジャパン Q&A)
- 古いレンズやサードパーティー製レンズ:レンズの世代やメーカーによっては、AFが少し遅く感じられたり、暗いシーンで迷いやすくなったりするケースも報告されています。これはアダプターの性能というより、レンズ側のAF駆動アルゴリズムと、Zシリーズのボディとの相性による部分が大きいです。
手ブレ補正(VR)に関しても、レンズ側のVR機構と、Zシリーズの強力なボディ内5軸手ブレ補正が協調して動作するため、特にVR非搭載の単焦点レンズなどでは、一眼レフ時代よりも格段に手ブレに強い撮影が可能になります。
総じて、ニコン純正のモダンなFマウントレンズを使用する限り、性能低下を心配することなく、Zシリーズの先進機能を最大限に活用できると考えてよいでしょう^^
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ニコンZマウントとFマウントの互換性まとめ
この記事のポイント
- ニコンのZマウントとFマウントの間に直接的な互換性はない
- 互換性がない理由はマウントの内径とフランジバック長が根本的に異なるため
- 互換性を確保するにはニコン純正マウントアダプターFTZかFTZ IIが必須
- Zマウントレンズは構造上Fマウントの一眼レフカメラでは絶対に使用できない
- Fマウントレンズを利用する最大のメリットは膨大なレンズの選択肢と高いコストパフォーマンス
- アダプターFTZ/FTZ IIは内部に光学系を含まないため画質の劣化は発生しない
- AF-SやAF-Pといったモーター内蔵レンズならAFやVRもZカメラの性能を活かして快適に動作する
- 初代FTZは下部に大きな三脚座が一体化しており重量級レンズの三脚撮影で安定する
- FTZ IIは三脚座を廃止することで大幅な小型軽量化と取り回しの良さを実現した
- レンズ互換性やAF性能といった基本機能はFTZとFTZ IIで完全に同等
- これから新規購入するならあらゆる点で改良されたFTZ IIが最も合理的な選択肢
- 特に縦位置グリップ使用者や動画撮影者にとってはFTZ IIが必須ともいえる
- 中古市場で非常に安価な場合のみ初代FTZも選択肢になりうる
- CPU非搭載の古いマニュアルレンズはカメラ側でのレンズ情報手動設定が推奨される
- 手動設定によりボディ内手ブレ補正の最適化とExif情報への正確な記録が可能になる
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